山梨県、修学旅行先ランキングで13位→3位に急浮上

　新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国的に修学旅行の予定変更が相次ぎ、中学校の都道府県別行き先ランキングで昨年度、山梨が京都、奈良に続く３位に躍り出たことがわかった。
コロナ禍で都市部への旅行を控える傾向が強まる中、感染者数が比較的少なく自然体験もできる山梨が受け皿になったとみられる。

　日本修学旅行協会（東京都）が、全国の国公私立中学校から抽出した３０５６校を対象にアンケートを実施し、１０４６校から回答を得た。
修学旅行を中止した学校も多く、実施したのは４７・８％にあたる５００校。前年度の９３・９％を大きく下回った。

　修学旅行で山梨を訪れたのは４６校で、京都の５２校、奈良の４７校に次ぐ全国３位だった。前年度から倍増し、順位も１３位から大きく伸ばした。
一方、前年度３位だった東京はランキング外となり、４位だった大阪は１６位に下降した。

　同協会の担当者は「首都圏の感染拡大を受け、新幹線で東京を訪れていた中京圏の学校が、目的地を近くの山梨などに変える傾向があった」と話す。
密集を避けるため屋外での体験学習を取り入れる学校も多く、自然の多い山梨が選ばれやすかったとみられる。

　長崎知事は１０日の記者会見で、「京都と奈良に次ぐ３位になったことを素直に喜びたい。一過性に終わらないよう、安全の確保はもちろん、
山梨を選んでよかったと思ってもらえる施策を考えたい」と述べた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211111-OYT1T50075/