毎日の晩酌は缶ビール１本？２本？その差が将来の認知症の分かれ目に！韓国人400万人の飲酒量調査

https://news.yahoo.co.jp/articles/7f90d0036a2b3fc22fac1e87db648a65238942c3

米国老年医学専門医・山田悠史医師が、ニューヨークの病院での臨床経験と、最先端のエビデンスを基に書き上げた新刊『認知症になる人 ならない人　全米トップ病院の医師が教える真実』（6月11日発売）。この本から、今すぐできる認知症予防法をひとつお伝えします。

「今日も一日お疲れさま」。そう言って、いつものように缶ビールを開ける。
晩酌の時間は多くの人にとって、一日の疲れを癒す大切な儀式になっています。しかし、自分の手元のビールにふと目を落とし、毎日の晩酌が将来の自分にどんな影響を与えるのかを考えることはほとんどないでしょう。

日々、当たり前のように楽しんでいる晩酌。仕事のストレス解消や、同僚との付き合い、家でのリラックスタイム。アルコールは私たちの生活に深く根付いています。しかし、この習慣は私たちの脳にどのような影響を及ぼすのでしょうか?　

過去の研究によると、週に約168グラム以上のアルコールを摂取する人は、それより少ない量を飲む人と比べて、認知症のリスクが約18％高くなるそうです（参考文献1）。これでは少しわかりにくいので、アルコールの量を、晩酌でよく飲まれる缶ビール（350ml）や缶チューハイに換算してみましょう。すると、1日あたり約2本以上飲む人が「週に約168グラム以上のアルコールを摂取する人」に該当する、ということになります。

さらに、別の大規模な研究でも、1日に缶ビール2本以上の飲酒をする人はそれより少ない人と比べて、認知症リスクが約22％高くなることが示されています（参考文献2）。また、この研究の中で、 気を失うような飲み方をすることがある人は、平均の飲酒量は少なくても認知症リスクが約2倍に高まることも示唆されています。

つまり、毎日の晩酌で缶ビールを2本以上飲む習慣がある人、あるいは日常的にはそれ以下でも飲酒でも時々深酒をしてしまう人は、将来の認知症リスクが高まる可能性があることになります。