新型コロナウイルスに感染したんだけど、なにすればいい？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

https://digital.asahi.com/articles/ASN353DW5N2TPTFS003.html

憂歌団や忌野清志郎も立ったバンドの聖地　実は元酒蔵

まだまだ勝手に関西遺産」
　京都の中心部に近い住宅街に、ロックバンド好きにはたまらない聖地がある。

　ライブハウス「磔磔（たくたく）」。建物は1917年に建てられたという、木造しっくい塗りの酒蔵だ。大きな梁（はり）や柱、ちょうちんと純和風の空間が広がる。奥の鑑賞スペースは座敷になっていた。寄席も開かれる。舞台では、若手もベテランも思い思いに声を上げ、楽器を打ち鳴らしていた。どんなミュージシャンでも包み込むような雰囲気だ。

　壁一面のボードを見ると、拝みたくなった。ブルースの大御所、オーティス・クレイにアルバート・コリンズのサイン。日本のロックバンドと親交のあるウィルコ・ジョンソンのものもあった。ここを訪れた証しが並んでいた。

　憂歌団や忌野清志郎といった日本を代表するミュージシャンも、この舞台に立った。代表の水島博範さん（68）と次男で店長の浩司さん（38）が教えてくれた。

　もとは日本酒の仕込み蔵。廃業で解体されることになり、地元の眼科医が「壊すのはもったいない」と借り受けた。1974年、音楽喫茶・磔磔として息を吹き返した。米を洗うためのおけや酒だるは、テーブルや床材になった。

　ライブのスケジュール管理やPAミキサーを扱っていた博範さんが75年に店長になると徐々にライブが増え、磔磔の礎を築いた。

　若者がバンドに熱狂した70年代、ライブといえば京都・円山公園や大阪・天王寺公園の野外音楽堂、もしくはコンサートホールが中心だった。でも、そんな大舞台を踏めるのはごく一握り。そんな中、磔磔は実力や経験に関係なくいろんなミュージシャンにフロアを貸した。

　80年代のディスコの台頭で客足が遠のいたが、出演するミュージシャンにチケット代のノルマを課すことはしなかった。無観客ライブもあったが、「バンド優先」を貫いた。「あそこはいいで」。ミュージシャンの評判が口コミで広がり、客のすそ野も広がった。

　喫茶店の名残で、ご飯や揚げ物、ドリンクなどの飲食メニューは豊富だ。すべての演奏が午後9時に終わると、演奏を終えたミュージシャンと客が店のテーブルを囲み、飲食をしながら語り合う。「生で見る良さ、距離感の近さがあるんです」と博範さんはいう。

　フジロックなど音楽イベントを手がける「スマッシュ」の大阪事務所代表の南部裕一さん（63）は「ライブハウスの黎明（れいめい）期を支えた唯一無二の存在。でも決して威張らない」
。時代はネットのストリーミング配信へと変わった。「今こそ、生で見るライブの良さが求められている。磔磔のようなライブハウスは全国どこにもない」

　浩司さんが昨年店長になり、建物を耐震補強した。次の時代に残すためだ。「建て替えや移転はあり得ない。100年後も京都で面白いことをするライブハウスであることを願っています」。頼もしかった。

　新型コロナウイルスの感染が広がる中で、磔磔は出入り口にマスクと消毒液を備え、感染拡大の防止に努めつつ営業している。一日も早く事態が収束し、すっきりとした気分でライブを楽しめるようになって欲しい。（平良孝陽）

B.B.クィーンズでも活躍する近藤房之助さん（68）
　代表の水島博範さんとは同い年の大親友。水島さんに誘われ、月末の土日に磔磔でライブをして、2階の屋根裏のような所でハンモックを架けて住み込みで働いたよ。（米国歌手の）オーティス・クレイが来店した79年
せっかく米国から来るんだからと、米国南部のブルース酒場「バレルハウス」をイメージし、油絵をやっていた僕が、ベニヤ板に名前を描いてウェルカムボードを作った。これが今の磔磔の伝統になったね。磔磔のおかげで
憂歌団の木村充揮さんらともジョイントできた。2018年に大阪に引っ越し、磔磔を拠点に「TKバンド」を結成した。あくまで僕は裏方にまわり、若いミュージシャンを前面に出す。育ててもらった関西に恩返しするつもりだよ。