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「スーファミ」「64」逆に新鮮？　コロナで人気再燃中

　新型コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言が解除されても求められる「新しい生活様式」。そんな外出を控える人たちの「巣ごもり需要」が追い風となって、意外なものが人気を集めている。

　大阪市浪速区の日本橋にある西日本有数の電気街「でんでんタウン」。大阪のおたくの聖地とも呼ばれる町の中古ゲーム店では、約30年前に発売された任天堂の「スーパーファミコン」や次世代機の「NINTENDO64」などのレトロな中古テレビゲーム機やソフトが人気を集めている。

　中古テレビゲーム機やソフトを取り扱う大阪市浪速区日本橋の「スーパーポテト　レトロ館オタロード店」には、任天堂やソニーのゲームの他、セガのメガドライブ（1988年発売）やSNKのネオジオ（91年発売）など懐かしのゲームがずらりと並ぶ。同店では、大阪府内の公立学校が休校になった3月ごろから需要が急増。以降、売り上げは例年の3～4割増しだという。

　客層も変化している。新型コロナウイルスの感染が広がるまでは客の9割ほどは海外からやってくる、いわゆる「ゲームマニア」の外国人旅行者が中心だったというが、外国人が姿を消した後に取って代わって、家族連れらの来店者が増えたという。同店によると、「子どもたちにはニッチなものより、当時人気だったものが売れているようだ」という。初心者へのおすすめは、ファミコンやスーパーファミコンなどでシリーズ化されているドラゴンクエストやロックマン、マザーや聖剣伝説。「2Dのドット画の雰囲気が最高」だという。

　レトロゲームの保存活動を行うNPO法人日本レトロゲーム協会（大阪府和泉市）理事長の石井豊さん（47）は、「新型コロナウイルスの影響で部品供給網が乱れ、ニンテンドースイッチなど現行の家庭用ゲーム機が手に入りづらくなったことがレトロゲーム需要に拍車をかけたのでは」と推測する。石井さんは、「親世代は懐かしく、子どもには新鮮。新型ゲームもいいが、レトロゲームの面白さも味わってもらえれば」と話していた。

　スーパーポテトでは、中古ゲームのネット販売も行っている