経済的理由で高校中退を懸念　NGO給付金利用の保護者、半数が

経済的な理由で高校の就学を続けられないかもしれない――。国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」が創設した給付金制度を利用した保護者の半数が、こう考えていることが判明した。今春に高校1年の子どもを持つ保護者などを対象に給付金が支給されており、入学当初から就学に不安を抱えていることが浮き彫りになった。

　同NGOは、今年4月に中学や高校などに進学する子どもの保護者を対象とした給付金制度の申請を募集。住民税の非課税世帯などの条件をクリアした882世帯に、中学1年なら3万円、高校1年は5万円を支給した。就学にかかる費用や経済的負担感などの把握を目的に追跡調査を実施し、利用者のうち保護者586人から回答を得た。

　調査結果では、就学に不安を抱えているケースの他、高校1年の保護者の70・5％が、進学する高校を選ぶ際に、交通費を「非常に重視した」もしくは「やや重視した」と答えた。

　就学にかかる費用のうち、特に制服代と運動着代を合わせた全国平均額は中学1年で8万9809円、高校1年で10万435円で、22年度の調査から1万円以上高くなった。同NGOは「経済的な困窮が子どもの学ぶ権利に大きく影響していることが改めてわかった。国に私費負担の軽減や助成の拡大を訴えていく」としている。【土谷純一】

毎日新聞 2023/10/27 07:30（最終更新 10/27 07:30） 543文字
https://mainichi.jp/articles/20231026/k00/00m/040/439000c

授業料無料で親の経済的余裕あると思い
学校側が変にカネ取る現状なんとかしろ