石川県内高い陽性率 全国４位　新型コロナ [首都圏の虎★]

新型コロナウイルスのＰＣＲ検査件数に対する陽性者数の割合を示す陽性率が、北陸３県内は全国の中でも上位であることが厚生労働省のまとめで分かった。陽性率はウイルスの市中感染が広がっている危険性を表しうる指標とされる。金沢大の研究者は感染者を早期に発見して重症化を防ぐためＰＣＲ検査の拡充を求めている。（小佐野慧太、戎野文菜）

　陽性率は高くなるほど、把握できている感染者以外にも市中に感染者が広がっていることを推測できる。都道府県別に見ると、石川県は１６・１％で全国四位、福井県は１０・７％で七位、富山県は７・６％で十四位（いずれも二十一日現在）だった。

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　千葉大の研究グループが世界各国の感染状況を調べたところ、陽性率が７％未満の国では、割合がそれ以上の国に比べ、一日の死亡者数が際だって少ないことが分かった。陽性率が低い国では徹底的な検査がされ、感染者の早期治療が可能となり、死亡者を抑えることができていると分析している。北陸三県は、いずれも７％を上回っている。

　石川県の陽性率は三月の間、おおむね４～６％で推移していたが、四月に入って急上昇し、最近は１６％前後で高止まりしている。厚生労働省が二十一日現在でまとめた全国平均の１０・３％を上回る。

　石川県新型コロナウイルス感染症対策本部会議アドバイザーで、金沢大の市村宏教授（ウイルス感染症制御学）は「ＰＣＲ検査態勢を拡充して、検査数を増やすことが重要となる」と強調する。今後は、インフルエンザ治療薬のアビガンなど、「効果的な薬が広く使えるようになってくる」と指摘。ＰＣＲ検査を増やして、無症状や軽症の感染者を早期に見つけて薬を投与することが、感染者の重症化を防ぎ、長期的にみて地域の医療崩壊を防ぐことができると訴えている

2020年4月26日
https://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2020042602100022.html