セックスや結婚したい女子アナ教えてくれ。　僕は田村真子

https://digital.asahi.com/articles/ASP845HQ3P7RUCVL01Y.html

のん×クドカン8年ぶり心に刻む「あまちゃん」の一言

あの二人が、8年ぶりにタッグを組む。舞台「愛が世界を救います（ただし屁が出ます）」に、のんが超能力を持つ少女役で主演する。朝ドラ「あまちゃん」以来となる宮藤官九郎脚本に臨む思いを聞いた。
褒め言葉を言えなかった
演じるNONは、うまく気持ちを伝えられない役です。実際のご自身と近いですか。
あ、しゃべるの、苦手だと思います私。はい、はい。仲いい人とかにも、自分の気持ちを、素直にしゃべるとき、……へたくそでしたね。最近は開けっぴろげに、話せるようになってるんですけど。
子どもの頃は友達の聞き役だった？
いや私もしゃべります。おしゃべりが嫌いなわけじゃなくて。自分の話聞いてもらうのは好きです。
役と似ている？
似てるっちゃ似てると、……思いますけど。なんですかね。違う部分もあるっていう感じですね。自分の気持ちを伝えたりとか、話したりするのは好きなんですけど、うまいこと言えないっていう。ぶっきらぼうになっちゃうときがあるっていうのが、すごく共感しますね。
私、地元にいたときは、周りがみんなそうだったっていうか。「おいしい」とか、「かわいい」とかを、あんまり言わない感じでした。いっぱいしゃべるけど、褒め言葉を素直に、言わない、感じでしたね。そういう気質だったっていうか。だから東京に来て、お仕事するなかで、東京に住んでる子たちとかが、すごくフランクに「かわいいね」とか言ってるのが、いいなあと思って。それで感化されて、私も言えるようになりたいなあ、かわいいとか。
開けっぴろげになったのは友達の影響？
開けっぴろげってわけじゃないですけど。さっきそう言ったんですけど。そうですね、自分がちょっと照れちゃう部分も言えるようになったっていうのがあって。それはのんになってから、自分の作ったものを発表するようになって。で、そういう創作したものを出すときってやっぱり、女優の時とは違って、自分の中から出していったものなので、そのことをお話しすることが増えて、たぶんそれがきっかけだと思います。
稽古の様子は。
宮藤さんが、この「大パルコ人」のシリーズで、キャストが演奏して歌うっていうのにすごくこだわってらっしゃって。稽古終わりにバンド稽古があって、そのときに、みんなで練習してます。私はギターを弾きます。曲は上原子友康さんていう、怒髪天のギタリストの方がつくります。今回はパンクロックな曲が多くて、かっこいいです。
中学時代にバンドをされていたそうですが、パンクバンドもコピーしたりしましたか。
中学生の時はGO！GO！7188の曲が好きでコピーバンドをやってました。音楽をやるようになって、自分の作った曲も発表してるんですけど、それを音楽関係の方に「パンクだね」って言われて、じゃあちゃんとパンク聞こうと思って、そのなかでラモーンズのストレートな感じが好きです。
どこが自分の音楽に近いと思いますか。
自分が歌詞を書くときに、必ず、どう頑張っても怒りがこもっちゃうところがあって、ちょっと反抗的な歌詞になっちゃうのが、そうなのかな。あと、曲を作るのも、のんになってから初めて作ったりしたので、コードが少ないところかなあと思ってます。
駄目なところこそ使える
宮藤さんにはどんなことを言われますか。
舞台の演技についての、アドバイスみたいな感じじゃないですね。宮藤さんが表現したいものがあって、それにあてはめるために、言っていただいてるって感じですかね。そのなかに舞台的な表現が含まれてるっていう感覚です。
たとえば、映像だったら、いろんなところからカットを狙えるので、一方向から見られてるっていうのを意識しないですけど。決め顔というか、それこそ超能力使ったときに変な顔になる、っていうのが客席から見えるように、相手と対面してるように見える位置関係なんだけど、その顔が見えるように、ちょっと自分は奥に行って斜め前を向いてる風に見せるとか。
今回の舞台で何を見せたいですか。
えっとほんとに、壮大な、世界観で、壮大なテーマ、が込められてるんですけど。「ただし屁が出ます」ってところで、ホントにめちゃくちゃ笑える、楽しい舞台になってます。そうやって笑って、心がほぐれてるところに、宮藤さんのぐっとくるセリフが入ってくるので、もう、柔らかい心に、染み渡る、メッセージのこもった舞台になっていると思います。本当に、明日も楽しく、頑張って生きようって思えるような、明るい舞台だと思うので、気楽に、劇場に、来ていただけたらな。